zRPUDbGPaM
zRGNIeGPc-

宮城県栗原市には、もち料理が50〜60種類もあると言われています。昭和30年ころの調査では、年に70回ももちを食べる地域もあったのだとか!今回は、栗原市の多彩なもちディップ文化に迫ってみたいと思います。

最近でこそ食べる回数は年々減っていますが、栗原市が他の地域よりもちを食べる理由は、米どころという以外に他ありません。もちは何よりのご馳走として、年中行事やお祝い事、農作業の節目などに食べられ、栗原の人々の暮らしに深く結びついてきたそうです。

さて、ここで気になるのは、栗原市のもち料理。どんな種類があるのでしょうか? 全国的に定番とされる「あんこ餅」「雑煮餅」「納豆餅」の他に、「ずんだ餅」「ごま餅」「くるみ餅」「じゅうね餅(エゴマ)」「しょうが餅」や、ちょっと変わった「えび餅」や「ふすべ餅」などが代表的だとか。

栗原市役所の方によると、中でも名物は「えび餅」と「ふすべ餅」。茹でた沼えびをからめたえび餅は見た目も華やかで、お祝い事の席に必ずと言っていいほど用意される特徴的な餅料理の一つです。

一方、ふすベ餅は、見た目は地味ですが、作り方が特徴的。焼いたドジョウとすりおろしたごぼうを調理して、もちにからめるのが伝統的な作り方。ふすべはドジョウを燻べる(いぶす)という意があり、それが、ふすべ餅の語源になっています。

なお、沼えびもドジョウも栗原市付近で獲れていたものだそう。栗原の多彩なもち料理は、自然の恵みを活かし、知恵と工夫を込めた文化の産物のように思います。

文・米田ロコ

取材協力:栗原市役所

ページトップへ戻る